linode vps vs sakura vps
はじめに
さくらVPSを使ってしばらく経ったので、自分が使っているVPSの比較を行ってみた。
OpenVZ使ってる所や初期費用有りや半年料金前払いは問題外なので、比較はしたのはさくらとlinode。
さくらvpsが512Mしかないので、linodeでは同じメモリ512Mで提供されているLinode 512で比較。
round 1 料金
さくら 月額 980円
linode 月額 $19.95 = 85円換算で1695円
但し、さくらの方は2ヶ月分前払いで、3ヶ月目に1ヶ月目の申し込み日からの料金を日割りで精算する形。
Linodeは支払い時点で日払いで支払い(但し25日頃以降の場合は2ヶ月分)
例) 15日頃に申し込んだ場合
さくらは先に1960円を支払い、翌月月末までの請求が490円。
Linodeは$9.97を支払い、翌月1日に$19.95。
round 2 サポートOS
- さくら
- CentOS:5, Ubuntu:10.04LTSのみ, FreeBSD:8.1, Debian:5.0, Fedora:13
- linode
- CentOS:5, Ubuntu:8.04以降全て, ArchLinux, Debian:4.0,5.0, Fedora:13,14, Slackware:12.2,13.1, OpenSUSE:11.0, Gentoo
さくらは新規ではCentOS固定、Linodeでは新規時から選択可能。
round 3 回線関係
ping値
さくら 平均4ms
linode 平均122ms
月間転送量制限
さくら 無し(但し1時間辺りの転送量制限などはある模様)
linode 200GB
これはさくら圧勝ですね・・・
round 4 リモートコンソール
- さくら
- vnc/シリアルでアクセス可能。またブラウザからもアクセス可能
- linode
- LISH(linode shell)にて提供。Webベースでのコンソールも利用で、sshでのアクセスも可能
round 5 RDNS
- さくら
- 提供無し(田中社長が提供予定とTwitterで発言)
- linode
- 予めDNSで正引きを設定しておいてから、コンパネで設定。(正引きが設定されていない場合はエラーとなる)
round 6 DNS管理
- さくら
- 提供有り(但し条件付き:他社からの移管では使えない場合あり、またゾーン数にも制限有り)
- linode
- 無料提供(制限無し)
round 7 コンパネのセキュリティ
- さくら
- ID&Passでの認証のみ
- linode
- ホワイトリストを設定することで、普段接続しているIP以外からのアクセスの場合には、メール認証が可能。linodeから送られてきたメールのURLをクリックして認証しない限りコンパネにアクセス出来ない。
round 8 API
- さくら
- 提供無し
- linode
- DNS、サーバ再起動などへAPIにてアクセス可能(DNSサブドメイン作成や削除、ディスクサイズ変更、環境構築の自動化のためのスクリプトなど) [http://www.linode.com/api/](http://www.linode.com/api/) またiPhoneアプリが提供されていて、常時サーバのステータスを確認可能。
round 9 OSインストール
- さくら
- ブラウザでVNCコンソール起動により普通のインストーラが起動され、IPアドレス入力など質問に答えていくという普通のインストール。インストールが終了したらコンソールなどからアクセス。
- Linode
- sshのみがインストールされているOSイメージが提供されていて、それがコピーされる。コピーされた後はrootでアクセスし適宜設定していく。全OS共通。IPアドレスなどはDHCPが提供されているので、インストール時に入力する必要は無い。(後で自分で固定設定に変更すれば良い)
個人的にはシステム復旧等の際にも同じ質問を答えていく事になるので、linodeの形の方が望ましいと思う。ubuntuの場合は管理作業はsudoで行うという思想からかけ離れる事になるけれど。
VNCコンソールはJavaで提供されている点もあり起動が遅いという欠点もある。
後余談として
国内で提供されているVPSでは、最初に書いたような理由で事実上さくらしか選択肢がないので、頑張ってほしいのだが、さくらVPSは512Mしか提供されておらず、IPアドレスの追加、RAMの追加、Diskの追加を行う事もできない。二つ以上借りた場合にIPアドレスの交換も出来ないし、ローカルIPの提供も無いようだ。
回線速度は国内最強の部類で、転送量制限も無い強みがあるが、料金を除けばそれ位しか無いとも言える。
またUbuntuの10.10の提供は無いそうで、サーバを構築しようとするときに、毎回毎回Grubの設定を変更してネットブートイメージをダウンロードして、Grubからインストーラ起動とかやってられない。Ubuntuをメインとして考えた場合に、開発用途として使えないので画像イメージの提供サーバ位しか利用用途が見いだせない。
980円という価格は魅力的だが、使いにくいコンパネやDNSの逆引きなどへの対応の遅さなども考えると、提供したサービスの拡充にもう少し努めて欲しいと思う。
まとめ
さくらVPSはもっと頑張ってほしい。以上。